お深いのがお好き、廚獄猟裏（ちゅうごくりょうり）編

とある週末の夜、私は二度目の成人式を迎えるべく…
福津市某所にある、厨獄猟裏（ちゅうごくりょうり）店へ。

本日は貸切りです…、参加者の秘密の合言葉だ…
廚獄猟裏、噂に聞いたことがある戦慄のジャンル。

廚獄とは、地獄のような殺気に満ちた厨房の意味。
猟裏とは、猟奇的な裏の顔を持つ料理人との意味。

明らかに危険な香りが漂う、お深いの儀式…冠杯。

お通し（四川風漬物＆ピータン）

漬物は、ラー油ダレが抜群に効いて相当激辛だ…
さすがに二度目の成人式は、決して生易しくない。

ピータン、池畑慎之介の処世術を見習えって事？

​

山椒塩炸鶏（山椒風味唐揚）・・​天津菜系

山椒なる媚薬が香り、宴に陶酔していく自分…
漢方だと説明されるが、それは罠への誘いか？

色拉醤炸大蝦（海老マヨ）・・​・北京菜系

全身を殻で包まれた、猫背の生物の剥き身…
それを、灼熱の油の海に放り込み、火を通す。

赤い秘薬と、白い液体の混合物が垂らされる。
危険だ、罠だと知りつつ箸が止まらないのだ…

四川麻婆豆腐・・・​四川菜系

二種類の皿が運ばれ、選択を余儀なくされる！
四川省で、豆腐店の婆さんを麻袋に押し込み…

みたいな、誘拐事件の有無は分からないけど、
一皿は基本、もう一皿は激辛の先例であった！

黒酢古老肉（黒酢酢豚）・・​・広東菜系

こっ…古老肉、まさか古い老人の肉って事か？

黒酢、クロスと読み替えられる宗教的な媚薬。
私は、米酢という媚薬でゴホゴホ咳込む体質…

だが不思議な事に、このクロスは咳込まない。
これこそ、成人の儀式に相応しいクロスの罠…

宮爆鶏丁（ピーマンと鶏肉の炒め）・山東菜系

宮中行事、軍鶏を使った丁半博（爆）打らしい…

ピータンに引き続き、遂にピーマンのお出ましだ。
まさか…、パーマンの弟分でピーマンって事か？

鶏肉の食感と、勾玉のような豆の歯応えが良い。

蛤油牛肉（牛肉オイスターソース炒め）・広東菜系

蛤（はまぐり）油と表記されるが、オイスターか？
牛の生肉が炒められ、蛤油で旨さと香りを増す。

完全に陥ってしまい、注がれる神酒に酔いしれ、
この時点で、既に私の胃袋は完全に支配され…

上湯炒飯（ミックスあんかけ炒飯）・・​福建菜系

上湯…、この暗号は「餡かけ」だと分かりやすい。
満腹間近で、私は味見すらできない状態…（涙）

​

牡蠣担々麺・・・​あおさんと共同創作

共同「創作」である、あくまでも「製作」ではない！
見るからに危険な、真っ赤な液体が表面を覆う。

既に満腹だが、私も共同創作者の相方である…
量を減らし、少し大きめの茶碗で出して頂いた。

中央に、ゴロゴロッと全部で４粒の牡蛎が居た…
器が小さいとは言え、その粒はなかなかデカい！

海のミルクと呼ばれ、二日酔いにも効果がある。
そうか、媚薬で散々酔わせて記憶を失わせて…

翌日、何事もなかった様に忘れさせる為だなっ！
今宵の夜会、どこまでも私を陶酔させるつもり？

赤い…、しかし激辛好きの私には赤子の手だ…
酔った勢いもあり、何事もなくスイ～ッと飲める。

坦々麺なる刺激物、我が胃袋にズシッと来るっ！

だが、細長く白い「麺」なる物体は、私を虜に…
幾度となく、酔った私は「麺」の誘惑に負けて…

翌朝、胃もたれと胸焼けで後悔した事ばかり。
なのに、目の前に出されるとペロッと平らげる…

烈酒巡回（５５​℃～中国名酒）

この夜会の元凶は、媚薬度の高いコヤツ…
多分、口に含んで火を近づけると、ファイヤー

みたいな、かなり度の高い魔の媚薬である。
単純に、「烈酒」って表記される段階で危険！

気づけば、遠方から駆けつけた信者の終電。
参加者は皆、媚薬と漢方に酔いしれた空間…

終焉まで笑いが絶えず、楽しくトリップした(笑)
その笑いが、怪しい媚薬に操られていた等…

誰も気付いていない…、私の罠にようこそ…。
そして、グルになってくれた天津さんに感謝！

準備期間を経て、周到に用意された私の罠…
参加者は、アソコの毛に白髪が増えたハズ！

ホ～ッホッホッホッホッホ～♪

あっ…

私にも白いのが増えとぅ…(涙)
（あくまでもフィクション！）

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