年明けに訪れて以来、気付けば2ヶ月ぶり。
春休みの娘を連れて、正午過ぎに入店した。
女将が一人で忙しく、予約の御膳を準備中。
娘は一年以上ご無沙汰で、少し照れた表情。
春から高校生になると話すと、女将も驚く。
今回、私は納豆そば、娘は温かい湯葉そば。
新そばの時に、今年の粉の良さを伺ったが、
笊で頂いた時よりも、蕎麦の味わいが強い。
卵黄や納豆を絡めても、蕎麦が存在を主張、
かえしが全体をまとめ、実に大人の味わい。
湯葉そばは、汁蕎麦に生湯葉が浮かべられ、
刻み海苔と葱で、彩りと風味が加えられる。
優しい鰹出汁と、湯葉の豆乳が混ざり合い、
この相性の良さに、娘も喜んですする始末。
葛を使って固められた、口溶けの良い豆腐、
鶏の脂が全体に広がり、品の良いかしわ飯。
本当に仕事が丁寧で、味に反映されている。
食後の女将との語らいも、後口を良くする。
車でなけりゃ、昼間っから日本酒でも頂き、
肴の〆に笊でもすすって小粋に立ち去るが。